クラウドワークス エンジニアブログ

日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」の開発の裏側をお届けするエンジニアブログ

現場のエンジニアがエンジニア採用をマネージャーから引き剥がした話

この記事はCrowdWorks Advent Calendar 2019の6日目の記事です。

SREチームの@sawadashotaです。 今年、2019年1月からSREでの活動をする傍ら、兼任という形でエンジニア採用にも携わっています。

クラウドワークスの中途採用選考フローと各ステップでの担当は大まかにいうとこんな感じになっていました。

  1. カジュアル面談 (マネージャー)
  2. 書類選考 (マネージャー)
  3. 一次面接 (現場のエンジニア)
  4. 最終面接 (役員)
  5. 内定

当然ながら、入り口のほうほど、応募者は多くなり、多くの時間を必要とします。 加えて、当時は20人超のエンジニア組織に対してマネージャー1人だったので、相当ハードだったと想像しています。(現在は30人まで増えました)

そんな状況だったこともあって、当時マネージャーが受け持っていたタスクをバラして、現場に卸していく動きがありました。エンジニア採用はそのうちのひとつでした。

採用活動といえば、多くの面談・面接は定時を過ぎた時間に行われるので、わざわざやるのは損というやったもん負け感がある活動ですが、クラウドワークスではフルフレックス制度があるので、その月で営業日数 * 8時間働けばよく、夜遅くなってしまっても、他の日に帳尻を合わせることができるので手を挙げやすかった、というのがあります。

そんなこんなで、各ステップでの担当は 現場のエンジニア が担当しています。

  1. カジュアル面談 ( 現場のエンジニア )
  2. 書類選考 ( 現場のエンジニア )
  3. 一次面接 (現場のエンジニア)
  4. 最終面接 ( マネージャー ・役員)
  5. 内定

現場のエンジニアがエンジニア採用を回すようになるまで

会社や事業を説明できるようになろう

当たり前じゃん!って言われそうですが、これが意外とできないんです。 身近な人に今自分がやっていることは説明できると思うんですが、会社や事業の今までとこれからを初めて会った人に説明するは思っていた以上に難しいものでした。 自社のIRをよく読んだり、マネージャーと一緒に面談に出る中で言い回しを学んでいきました。

自分のリソース配分を考えよう

クラウドワークスでは、エンジニア採用専任はいません。 人事はいますが、全社を見てますし、採用だけをやっているわけではありません。 故に、今まで選考業務はやってきたものの、エンジニア採用にフォーカスして持続性のある仕組みを作ることには、あまり着手できていませんでした。

かくいう私も本分はSREで、エンジニア採用にかけられるリソースはせいぜい10 ~ 20%(週半日 ~ 1日)と少ないので、仕組み化して持続性のある状態にしていくことを意識しています。 例えば、スカウトを打つにしても、最初は自分で手を動かしますが、最後には必ずスカウトを送る基準や、文章の作り方など、自分以外の人もできる状態にするようにしています。

最新情報を常にPULLし続けよう

マネージャーが採用をやっていたときには問題にならなかった新しい問題が発生します。

採用を取り巻く情報はとても流動的です。 退職者が出たり、予算が変わったり、他の部署で採用が決まるとエンジニアの採用枠が変わることもあります。 採用枠数が縮小すると、「採用基準はクリアしていたけど、この少ない枠は使えない...」 というとても悲しい決断をしないといけなかったり、逆に採用枠が拡大したのを知らずに、採用枠が少ないときの厳しい基準でお見送りにしてしまうことも起こりえます。 エンジニア採用やっているとはいえ一般社員なので、この手のセンシティブな情報は口をあけて待っていても降ってくるものではなく、自分から取りにいかないといけません。

情報統制の観点もあり、難しいところですが、持続的な解決策は今後、模索していきたいです。

仲間を増やそう

この半年で一緒に持続的なしくみを考えてくれる仲間が7人に増えました! ここまで増えると、もうマネージャーに属人化した状態から脱却できたと言えるんじゃないかと思っています。

採用のしくみがまだまだ整っていない中でより良くしていくためには、いろいろな人が必要だと考えています。 想いを持って採用を良くしていこうとしてくれてるエモ人材、組織的な制約と戦ってるくれるソルジャー人材など。 また、この7人の中にはエンジニアだけでなく、人事の方も含まれており、体制が整ってきた感を感じています。

エンジニアとしてエンジニア採用に携わるメリット

個人としてエンジニア採用に携わるメリットも書いていきたいと思います。

自分たちがやっていることの価値を説明できるようになる

面談・面接をやる上で重要なことは、 自分たちがやっていることの価値を伝えること だと思っています。 もっと踏み込んで言うと、表面的なこと(技術スタックや福利厚生、条件等)だけじゃなくて、クラウドワークスの事業やエンジニアがどんな挑戦をしたり、現実と折り合いをつけているのか、できる限り面談・面接でお伝えするよう努めています。

実際、どのくらい伝えられているか... は正直わかりませんが、普段、現場でコードを書いてるだけでは、見ず知らずの人に価値を伝える機会はなかなかないので、採用活動を通して磨いていきたい能力です。

たくさんのキャリアに出会える

多くのエンジニアとお会いする中で、今までどのようなキャリアを歩んできたか、これからどういうキャリアを歩もうとしているのか聞き、自分のキャリアの参考にすることができます。

自分の給与に対する不満がなくなる(かもしれない)

日々、応募者に対して「この希望条件なら、これくらいのレベルを求めたい」と思いながら活動しているわけですが、省みて、そのモノサシを自分に当ててみると、採用活動を始める前、内心、なんなとなく「自分はもっと評価されてもいいかもしれない」と思っていても、実は正当な評価だったということに気づきます。

おわりに

まだまだ採用にまつわる制度やフローが整備されてないところではありますが、普段関わらない部署と連携しながら整えていくのも世界が広がる感じで楽しかったりします。

また、今やっている活動は 「自分たちの仲間は自分たちで探す」 というのは採用のあるべき姿であるとも考えており、時間的な制約と戦いながら、仕組みを作っていきたいと考えています。

© 2016 CrowdWorks, Inc., All rights reserved.