お久しぶりです。気づけば入社してから1年以上の時が経ちました。
プロダクトDiv. カスタマーサクセス でエンジニアをしております @lemtosh469 です。
2019年3月、認定スクラムマスターの資格を取得しました!
認定スクラムマスターを取得してから少し期間が空いてしまいましたが、 改めて記事としてまとめることで、 クラウドワークスにおけるスクラムマスターの活動の様子が少しでも社外に伝われば幸いです。
クラウドワークスでは、アジャイルにプロダクト開発を行っており、 主にスクラムのフレームワークを採用しています。 (スクラムとXPのハイブリット*1が多い印象です。)
これまでもスクラムを採用したアジャイル開発自体は活発でしたが、スクラムの手法に責任を持つ役割(ロール)のスクラムマスターの認知はそれほど高くはありませんでした。 しかし、ここ最近急速に スクラムマスター や スクラムマスターに興味を持つ人 の数が増えつつあります。
今回は、
をまとめて記事にできればと思います。
目次
認定スクラムマスター研修のこと
認定スクラムマスターとは
認定スクラムマスター(CSM: Certified ScrumMaster)とは、 ScrumAllianceの提供する2日間の研修講座を受講してWebテストに合格すると取得できる資格です。
スクラムマスターは、主に下記のような役割が定義されています。
スクラムマスターがやること
- ROIを最適化する文化と環境を維持する
- スプリント計画を運営する
- スプリントレビューミーティングを招集する
- スクラムチーム以外のひとがやってくる(チーム外の人など)
- 外部からの撹乱からチームを守る盾となる
- (スプリント期間中に)プロダクトバックログアイテム以外の作業をさせない
- 進捗に対する障害を取り除く
- チームに指示しない、チームが何をすべきか言わない、という場合もある
- 振り返りを促進すべき
また、スクラムガイドと呼ばれるルール集などを規範としてスクラムチームを支援します。
https://www.scrumguides.org/docs/scrumguide/v2017/2017-Scrum-Guide-Japanese.pdf
認定スクラムマスター研修とは
研修は、2日間に渡って行われます。 座学とワークショップを繰り返しながらスクラム開発について身体で学んでいきます。
僕の参加した回では、 ジェームス・コプリエン氏と川口恭伸(@kawaguti)さんを講師として、 スクラム開発を実践していくための基本的な知識の理解や心構えを体得していきました。
ちなみに、ジェームス・コプリエン氏は『組織パターン』の著者です。
組織パターン (Object Oriented SELECTION)
- 作者: James O. Coplien,Neil B.Harrison,ジェームス・コプリエン,ニール・ハリソン,和智右桂
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2013/08/06
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (15件) を見る
基礎から学べるとはいえ、ソフトウェア開発の用語や考え方、 実際に現場でスクラム開発を実践されている方が多く参加されているので、 事前知識や具体的なスクラムの実戦経験があるとより実りのある研修になるのではないかと思います。 (質問の時間もありますので、日々の実践で湧いてくる疑問も講師に聞いてみることができます。)
ランチタイムや自由時間は、基本的にフリーに過ごすことができますが、積極的に他の人に話かけるほうがよいです。 社外のスクラム実践者/経験者、アジャイルコミュニティの有識者と知見の交換や考えを知ることができる貴重な時間でもあります。
僕はおしゃべりが得意な方ではないので「意外と弁当お美味いっすね!」くらいを入り口にして、席の近い人とお話をさせていただきました。
余談ではありますが、アジャイル系のコミュニティのイベントは、 基本的にOST形式*2が取られていることが多く、ディスカッションを通じてアジャイルやスクラムの理解を深めていきますので、積極的に話すことに慣れていくほうが圧倒的に得られるモノが多いです。
認定スクラムマスターになったことによる変化
認定スクラムマスターとして資格を取得すると少なからず、 見られ方が変わったり、求められることも変化する状況もあるのではないかと思います。
そこには、【責任】と【自覚】が付随してきます。
適当なことは言えないですし、 自分でも常に情報収集をしてスクラムマスターとしての経験値を高めていきたい、アップデートしていきたい、 と考えるようになります。
しかし、スクラムマスターという役割(ロール)を通して見えてくる世界は、決して輝かしいものではないとも感じます。 それはスクラムマスターが本質的に向き合う対象は人であると同時に、チームや組織の前進を阻む 問題 や 課題 だからです。
認定スクラムマスター研修に参加すると、 このスクラムマスターという役割(ロール)は、持つ人に勇気を与え、行動を起こすエネルギーをもたらすということが理解できます。 これは、言語化できない強烈なビジョンを手に入れたような、感覚の習得と言えるのではないか、と僕は解釈をしています。 (元来、主体的には動かないタイプだった人の心をも揺れ動かすパワーがあると思います。僕が実際そうでした。)
そしてスクラムマスターは、スクラムチームを越えて、チームの集合体である組織を含めてスコープを捉えるようになります。 チームが良く在るためには組織が健全でなければならないのです。
スクラムマスターになって行ったこと
正直な話をすれば、スクラムマスターになっても実践は分からないことだらけです。現場は人の数だけ各々の課題を抱えているからです。 スクラムマスターのレベルアップは、具体的な実践経験からのみもたらされると言っても過言ではないと考えています。 分からないながらも、進み続ける必要があります。
幸いにもクラウドワークスには、先輩スクラムマスター(Yoshiki Iida / CrowdWorks Inc. (@ysk_118) | Twitter)の存在や、代表取締役社長の吉田をはじめ、エンジニア以外のマネージャー陣も認定スクラムマスター研修を受けていたり、気軽に相談に乗ってもらえる環境があります。
プロダクト開発に関わるPO(Product Owner)も認定スクラムプロダクトオーナー研修を受けていたりと、スクラムに対する許容は広いです。
また後述しますが、アジャイル界隈はコミュニティも活発なので外に出ていって相談をするということもできます。
社外コミュニティに出ていく
社内で習得できる経験値にも限界はあります。 より早くたくさんの知見を得ていくためには、様々な現場のスクラムマスターと出会い、 そして、対話し、多くの刺激を受ける必要があります。
そんな中で出会った方たちから有力なアドバイスを頂くこともできました。 一部紹介させていただきます。
社内コミュニティでやってみると良いこと
- 小さなチームでスクラムに忠実に回す(いきなりいろいろやろうとしない)
- 社内にコミュニティをつくる(ワークショップを行ったりして、プラクティスや実験をたくさん行う(自分の練習にもなる))
- 社内の非エンジニアチームへのアジャイル導入支援
社外コミュニティに参加してみる
具体的に起こした3つの行動
上記のようなアドバイスを参考にしつつ、周りのサポートを受けながら自分なりに社内でのアジャイルの布教活動を行っております。
1.ビジネスサイドのチームにエンジニアとして入る
専属のエンジニアがいなかったビジネスチームに加わって、エンジニアとしてゼロからスクラムプロセスを整えていくということに挑戦しています。 (僕はいまカスタマーサクセスという部署のエンジニアとして働いています。)
2.全社横断のスクラムブートキャンプ読書会の開催
社内で読書会を開くために買った本が届いた!全社に呼びかけたら営業や総務、秘書の方など多様なメンバーが集まってくれたのでとても高まっている!! #scrumbootcamp #スクラムブートキャンプ pic.twitter.com/rQbHZdPSXP
— var bar@ScrumMaster (@lemtosh469) 2019年6月10日
3.社内スクラム知見共有会の開催
社内でスクラムを実践しているチームのメンバーに集まっていただけて、スクラムの知見の共有会を行えました! おぼつかないファシリでしたのでいくつかの熱いフィードバックをもらいながらも、無事に第1回を行えて好評だったので継続開催を目論んでいます!!
社内のスクラムの知見の交差点になるようにと願いを込めて、スクラムスクランブルというコミュニティ名にしたいと考えています。
このような感じで、アジャイルとの出会いを通じて様々な変化を体験し、刺激的な日々を過ごしております。
おわりに
クラウドワークス社としてのアジャイルコミュニティへの貢献
昨年度、クラウドワークスは、国内のアジャイルカンファレンスのRSGT2019(Regional Scrum Gathering® Tokyo 2019)にてロゴスポンサーをしました。
ありがたいことに、クラウドワークスの取り組みやアジャイルの関心の高さに賛同して、イベントを通じてクラウドワークスにJOINしてくださった方もおります。
現在、RSGT2020のプロポーザルが募集中ですが、弊社飯田もプロポーザルを出しておりますので、 ぜひ、いいねをして応援していただけますと幸いです。
最近では、Agile2019など海外カンファレンスの開催も話題に上がっていましたが、 ゆくゆくはそのようなイベントにも参加できるようなスクラムコミュニティを社内に作っていければと考えております。
We are Hiring!!
現在、クラウドワークス では、積極的にアジャイルを推進していけるエンジニアも募集しております!!
話を聞いてみたい、などでも構いませんので、お気軽に遊びにきてください💪💪