
こんにちは。エンジニアの山田です。
先日、外部登壇デビューを果たしたので、早速アウトプットしていきます。
Hello LT world『 ガチ推し本ロワイヤル 2026 』というFindyさん主催のイベントで登壇しました。
登壇のきっかけ
Rails Girls Tokyo 18th のオーガナイザーを経験したことを皮切りに技術コミュニティに積極的に関わるようになり、次はどこかで登壇してみようと思っていた時に見つけたのがこちらのイベントでした。
イベント詳細にこのような記載があり、またタイトルが Hello LT world というタイトルからも、初めてでも登壇しやすそうだったのが決め手です。
🧑💻こんな方におすすめ
- 技術に関する登壇をコミュニティではなく外部で初めてする方
- 外部登壇をこれからもっと積極的にしていきたいと思っている方
登壇内容
ガチ推し本LTということで、私は『モダン・ソフトウェアエンジニアリング』という書籍を選びました。
Essenceカーネルとは
モダン・ソフトウェアエンジニアリングとは、あらゆるソフトウェア開発に共通する重要項を抽出したEssenceカーネルというものについて紹介した書籍です。
Esseneceカーネルは、2009年にソフトウェア工学の再建を目指して設立されたSEMAT(Software Engineering Method and Theory)によって整備され、2014年にOMG(Object Management Group)によって標準化されました。
その背景について本書ではこのように述べています。
これまで様々な開発手法やプラクティスが作られてきましたが、それらが優劣を競い合っており(手法の戦争)、また、それぞれが独立して存在しているために、ひとつの手法を採用するとそこから別の手法に切り替えることが難しい(手法の監獄)という、クレイジーな状況にソフトウェア業界全体が陥っていました。
Essenceカーネルの概要について、5分間という限られた時間ではさらっとしか触れることができませんでした。
本書の翻訳者である角さんが分かりやすくまとめてくださった資料があるので、気になる方は参照してみてください。
ガチ推し理由
私がこの書籍に出会ったのは二年くらい前でしたが、キャリアに悩み「開発ってなんだろう??」と思っていたところにドンピシャの回答をくれた書籍で非常に衝撃を受けました。
大抵の技術書は読み切る膂力がないのですが、諦めずに読むことができた数少ない技術書でもあります。
Essenceカーネル自体が開発とはなにか、その構成要素を示してくれるものであり、また悩んでいたキャリアについてもコンピテンシーで自分のスキルを捉え直すことで、職種を気にするよりも開発に向き合おうと思えています。
また、今回の登壇では時間的に触れられなかったのですが、当時のチームの状況的に厳格なスクラムを適用する必要があるのかを考えるきっかけにもなりました。
スクラムというと「なんちゃってスクラム」という言葉があるように、如何にしっかり運用できるかが大事なものとなんとなく思っていたのですが、モダン・ソフトウェアリングでは、スクラムをEssenceカーネルで分解することで、状況に合わせて必要なものだけを取り組むことができると説明しています。
2024年当時のチームではおよそ以下のことを考えた結果、SPの見積もりだけでなく、実工数(時間)も管理していたのを辞めようとなりました。
- PO1名、エンジニア2名、EM(部長兼任)1名の少人数チーム
- やりたい施策はいくらでもある
- スクラムイベントに多くの時間を割きたくはない
- 少なくとも管理すべきものが増えるのは嫌だ
自信を持ってお薦めしたい書籍だったのですが、Essenceカーネルの概要を伝えるのに3分くらいかかってしまい、ガチ推し理由もとい自身の経験談の部分が尻すぼみになってしまったのは反省点です。
Essenceカーネルのいま
Essenceカーネルはかなり優秀な枠組みだと私は思っているのですが、残念ながらそこまで浸透していない印象があります。 知る人ぞ知るという感じ...
10年ほど前に提唱されたもので現状どうなっているんだろうと思って調べてみたのですが、SEMATはオリジナルもジャパンも公式ページはリンク切れでアクセス出来ない状態でした。 ただ、活動自体は続いており、2024年6月にEssence 2.0 Beta 1が発表されています。
Essence 2.0での主な変更点
- DevOpsや継続的改善への対応
- プラクティスの再利用性向上
- ツールの親和性
ソフトウェア開発そのものが大きく変わる場合、それに沿ってEssenceカーネルも更新されていく、という形で発展していくことが期待されます。
イベントレポート
LTテーマがガチ推し本ロワイヤルということで、登壇者の好きが詰まった大変熱いLTばかりでした。 新たな発見や共感をもって没入して聴けたので、全部で20本のLTがあったはずなのですが、あっという間に終わってしまいました。
自分も登壇した身として、どういうふうにスライドにまとめているのか、どんな話の展開で話すのか、そういったところにも着目して聴いていたのですが、おおよそこのあたりの気づきを得ることができました。
- スライド作りもAIに任せられる
- 重要ポイントを1行にまとめたものだけをスライドにし、あとは語りで伝える方法
- 自身の体験も踏まえて伝えられると共感を得やすい
- 説明よりもストーリー
LT後の懇親会では登壇内容に限らず、いろいろお話を伺うことができ、楽しかったです。
Findyさんオリジナルのビールも置いてあり、飲むと開発生産性が上がるという...
まとめ
今回が外部初登壇でしたが、LTテーマが自分の好きを語るものであったということで雰囲気も和気藹々としており、とても話しやすかったです。
また、単に視聴者として参加するだけでは得られないものもありました。
- 登壇資料を作る過程で改めて復習できた
- 懇親会での交流で登壇内容に関して新たな気づきを得られた
来週末に今度はRuby Kaigi 2026の事後勉強会でも登壇する予定なので、今回の経験も踏まえて資料の準備進めていきたいと思います。