クラウドワークス エンジニアブログ

日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」の開発の裏側をお届けするエンジニアブログ

KARTEを導入した結果、エンジニアがバナー設置しなくなった話

はじめまして、高校野球好き新卒エンジニアの太田(@yutoota)です。今年の夏の甲子園では、地方大会から応援していた埼玉の花咲徳栄高校が優勝して感極まりました。ちなみに母校でもなんでもありません。

唐突ですが、エンジニアの皆さんは新サービス・新機能のリリースの度にその流入を増やすことを目的とした施策(バナーの設置等)の実装を何度も行っていたりしませんか? クラウドワークスではこれらの施策の実装を主にエンジニアが行っています。軽微な変更であれば施策担当者(非エンジニア)が実装しますが、少なくともリリース作業はエンジニアが行う必要があります。

こういった実装は難易度としては低いものの、レビューやデプロイを伴うので一瞬で実装完了することができず、何度も積極的に変更できないことが悩みだったりします。非エンジニアにとっても、わざわざエンジニアに対応依頼する必要があり、「試してみたい細かな修正があるけど忙しそうだから後で依頼しよう・・・」といったケースも多いかと思います。

そんなクラウドワークスでは1ヶ月程前にKARTEという「Web接客ツール」を導入したことで、これらの問題を解決することができました。

KARTEとは?

KARTEは、ユーザーを細かなセグメントに分け、接客対象として適切なユーザーに接客を行うことができるサービスです。詳細は以下の公式サイトを御覧ください。

karte.io

クラウドワークスでも既に大量にあるバナー等の導線を整理して、適切なユーザーに見せるべきだという目的でKARTEを導入しました。 この記事ではKARTEを導入することで生まれたメリットをエンジニア目線で紹介していきます。

流入を増やすことを目的とした施策をエンジニアの対応不要で行えるようになった

例えばバナー設置といった流入施策の実装を全てKARTEの管理画面上で行うことができるので、非エンジニアでも施策の立案から実施まで行えます。ちょっとした文言の変更や表示の停止も一瞬です。

管理画面での編集はこんな感じで行えます。

support.karte.io

さらに、訴求対象として適切なユーザーにだけバナーを表示することができたり、バナーのABテストも容易に行えるため、継続的に施策の改善活動を行うこともできるようになりました。

新規サービスの検証を早く小さく行えるようになった

新規サービスの価値を検証するため、サービスの説明と申し込みのページを作って試してみたいといった時、以前のクラウドワークスでは素直に新規ページを実装し、申し込みデータを保存するためのテーブルを追加していました。

これはそれなりに手間がかかってしまうので、テーブルを追加せずGoogleフォームで代用することもありますが、Googleフォームの回答結果とクラウドワークスのユーザーデータを紐付ける仕組みがなかったり、ユーザーがどこから流入して申し込みに至ったかを計測しづらいという欠点があります。

そこで、KARTEのアンケート機能を利用します。

support.karte.io

アンケート機能を利用すればフォームを再現することが可能です。

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結果、以下のように抱えていた問題が解決しました。

  • 申し込みデータはKARTE側に保存されダウンロードして取得できる
  • クラウドワークスのユーザーデータと連携できる
  • 流入元等のページ遷移データも詳細に取得できる

新規サービスの内容にもよりますが、クラウドワークスのアプリにコードを1行も書かなくても新規サービスの価値を早く小さく検証することが容易にできるようになりました。なんとエンジニアの対応不要で!

デザイナーの工数削減にも繋がった

クラウドワークスのサイト内で流入施策を行う際は、デザイナーがレビューをしてアウトプットの質を最低限担保しています。KARTEを使った流入施策でも同様にレビューを通しています。

とはいえ、流入施策のデザイン自体もある程度パターン化してくるので、似たような施策のレビューを毎回行ってもらうのはあまり効率的ではありません。

そこで、KARTEのオリジナルテンプレート作成機能を利用し、必要に応じてテンプレートをデザイナーに作成してもらっています。

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このテンプレートを利用することでデザイン面のレビューを省略することができ、デザイナーの工数削減にも繋がりました。

まとめ

まだKARTEを使い始めて1ヶ月程度なため使えていない機能も多々ありますが、現時点で流入施策や新規サービスの検証でエンジニアの実装が必要になるケースは激減しました。エンジニアとしても本来の開発業務に割けるリソースが増えるので、よりサービス開発のスピードを上げることができます。

今後はKARTE導入前に設置していたバナーをKARTEで管理するように変更し、適切なユーザーに適切なタイミングで見てもらうことも進めていきたいと思います。

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